迷いと危惧

長崎で、痛ましい事件が起きてしまいました。

ずっと、考えました。

ブログに書いていいのかどうか…。

今も、書いていいのかどうかはわかりません。

でも、敢えて書いてみます。

真剣に、我が子の療育に取り組んでいる保護者の皆さんがいるから。

今回の事件を機に、10年前の同じ長崎で起きた事件が取り上げられていますね。

当時、小学6年生だった女子児童はその後発達障がいの中のひとつ、アスペルガー症候群だとわかったそうです。

これまでにも世間を震撼させた事件の背後に、’発達障がい’の言葉が取り上げられてきました。

今回の事件を起こしてしまった女子生徒が、発達障がいがあるのか無いのかはわかりません。

でも、知っててほしいんです。

発達障がいだから事件を起こしたということではないのです。

発達の問題あったかと思います。

でも、それにプラスして他にも多くの要因が幾重にも加わり、
支援の手が行き届かなかったがゆえに起きてしまった事件だということ。

発達障がいだから

事件を起こすのではないんです。

もちろん、このような痛ましい事件は
障がいの有無に関わらず、決して許されることではありませんが…。

発達に凹凸のあるお子さんを育てている保護者の皆さんは
考え方や捉え方、また感じ方の違う我が子に、そのことを十分知りながらも、
生きていくのは、まだまだこちら側(定型発達よりだということ)が主なので
我が子の痛みを十分、十分理解しながら
こちら側のことを我が子へ伝え続けています。

それは…

自分の身を引き裂くよりも、辛いこともあるんです。

どうか、発達障がいということにだけフォーカスしないでください。

発達障がいは、治るものではありません。

でも、何もできないわけでもありません。

適切な療育と、周囲の理解があれば
凹の部分を凸で十分埋めることが出来ます。
また、その凸部分は、秀でたものでもあることが多くあります。

この事件を機に、『発達障がいがゆえにおきた事件』と受け止められることを危惧しています。

北九州市八幡西区萩原「とよなが音楽教室」
講師 豊永 美香